第11回IVR看護研究会のテーマは「Advanced IR Nursing」でした。 これまでの10回の研究会では放射線科看護やIVR看護に関して、自分たちが身近に感じている疑問や学びたいと思うことを一つひとつテーマにあげ、明日からすぐにでも実践に生かしていけるような知識や技術を学び、看護の基本となるものを築き上げてきました。一昨年は「IVRにおけるチーム医療」について、昨年は「これからのIVR看護」というテーマでIVR看護の展望についてご講演をいただき、今後のIVR看護を発展、確立させていくには発想の転換によるあらたな挑戦が必要であるというフラグをいただき、感銘を受けました。今年は、その展望を受け、自分たちの力でIVR看護を進歩、進化させていこうという意志を表すテーマとなりました。

日本IVR学会認定IVR看護師も発足して3年目となり、全国の各施設で活動が開始されています。今年度、教育講演ではがん看護の専門看護師の方にご講演をいただきます。分野こそ違いますが、専門看護師としてどのように役割を確立し開発してこられたのか、例えば、実際どのように同僚ナースや医師、コメディカル、病棟看護師、上司などにコミットし活動をされてこられたのかなど具体的な活動を講演していただき、自分たちに置き換え、これからの私たちの活動に示唆を得ることができる内容となったと思います。

そして今年は、昨年基調講演をしていただいた国立がん研究センター中央病院、放射線診断科科長の荒井保明先生に大変なご尽力をいただき、シンガポール、タイ、韓国、中国のアジア諸国で実際にIVRに携わっているIR看護師(海外ではIR看護師と呼びます)に来日していただくことができ、日本を含めアジア各国でのIVR看護についての現状を語っていただく機会を持つことができました。司会は荒井先生、そして、岩手医科大学病院放射線科講師の曽根美雪先生にお願いすることができました。直接、アジアのIVRについて話しを聞けるチャンスはなかなかありません。各国でのIR看護師の活動や役割を知り、明日からのご自分の力に変えていただけると嬉しく思います。この度は、盛況を持ちまして本会を無事終了致しました。皆さまのご尽力の賜物と感謝致しております。ありがとうございました

 

聖路加国際病院 放射線科ナースマネージャー 中島佳子

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IVR看護研究会は、安全安楽かつ効果的に患者がIVRを受けられるようにIVR看護のあり方を検討する場です。本会はIVRにおける看護の臨床実践能力を高めるため専門知識や技術の習得、研鑽をめざし、チーム医療における看護師の役割を追求し、また、IVR看護師の専門性を確立するため、継続して学習する場、人的交流の場を提供することを目的としています。