第20回IVR看護研究会開催要項

本会 

日時:2020年9月12日(土)10:00-16:30

場所:KFCホール

*プログラムの変更はありませんが、発表方法に若干の変更がありますことをご了承下さい。

 

テーマ:IVR看護2020 ~対話を通じてつながろう~

プログラム:

特別企画『IVR看護2020 つながろう  ラダー聖火リレー』

  演者:佐藤 恵美(手稲渓人会病院)<抄録のみ>

     大和田 一美(独立行政法人 栃木県立がんセンター)<スライド上映>

     手島 真理子(JCHO 星ヶ丘医療センター)

     祇園 由美(岡山大学病院)<スライド上映>

     伊波 稔(南部医療センター・こども医療センター)<スライド上映>

ランチョンセミナー『緩和IVRほんとのところ』 

          がん研有明病院 松枝 清 先生

 

演題発表  

 1.「止血バンドによるMDRPU予防に対する取り組み−アンギオ室と病棟の連携による効果−」

          高知医療センター救命救急センター 今中 与主安  <スライド上映>

 2. 「循環器IVR時の水晶体被ばく線量の計測結果」

          日本医科大学武蔵小杉病院 増島 ゆかり

 3. 「血栓回収療法開始までの時間短縮に向けての取り組み」

    社会医療法人清恵会 清恵会病院 間口 幸司 <抄録掲載のみ>

 4.「IVRクリニカルラダーに沿った指導者の育成」

    沖縄県立中部病院 仲尾次 翔太 <スライド上映>

 5.「 IVR看護師に求められる看護実践能力」

    医療法人財団荻窪病院 高田 沙織

コーヒーブレイクセミナー 「カテ室で予防したいMDRPU」

             麻生総合病院 看護師(WOC) 玉城 洋子先生

特別講演 『対話について』

             産業能率大学 齊藤 弘通 准教授

ワークショップ『IVR看護2020 対話を通じてはじめよう』

kfc-hall-rooms-map.pdf

                       

第20回IVR看護研究会にむけて

   

 IVR看護研究会は、聖路加国際病院の当時放射線科ナースマネージャだった黒田正子さんが、「IVR看護は、今後ますます専門性が必要になるが、学ぶ場がない。もっと横のつながり(他院の看護師との交流)がつくれ、継続的に学ぶ場が必要」と考え、20年前に発足されました。 始めは、「横のつながり」ができる事を意識し、「他院での取り組みなどを発表」し、「ディスカッションする」という場のデザインで行われました。身近な話題、かつ他院ではどのように行っているかという素朴な疑問が解決される場となり、第3回は、IVRを受ける患者の最大の特徴である「意識下で治療を受ける」ことに焦点を当て「患者のメンタルケア」をテーマに行いました。その時「メンタルケアはチームで行う事が重要である」ことを学び、第4回から第9回までは「チーム医療」をテーマに行われました。 第10回の節目の年、「これから私たちの行うIVR看護はどうあるべきか」を問うテーマで開催、翌年は海外のIVRに携わる看護師をお招きし、視野を広げることができ、第12回からは、それまでの具体的なテーマではなく、もっとIVRに携わる看護師としてどうあるべきかを問う、抽象度の高いテーマを設定してまいりました。 近年では、自分たちのキャリア、熟達、倫理などをテーマにしてまいりましたが、結局のところ、自分の成長や、他者の育成、倫理に対する話し合いといった、人との関わり合いには他者との対話が重要なのではないかという考えにいたりました。そこで第20回ではこの「対話」をテーマに開催したいと思います。 看護師は、日々たくさんの患者さんを含めた他者とコミュニケーションをとる必要がありますが、果たしてみなさんは、きちんと対話できているでしょうか。「いまさら?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、近年の学習理論の一つとして、アンラーニング(学習棄却)が必要と言われています。アンラーニングとは、一度学習した知識や価値観を意識的に棄却し、新たに学習し直すことです。自分が他者とコミュニケーションをとる上でのくせや価値観などをこの機会に内省し、「対話」について学び直しを一緒にしませんか。 

                                

第20回当番世話人 野口純子 

第19回IVR看護研究会終了ご挨拶

                第19回IVR看護研究会終了のご挨拶

 

 この度は第19回IVR看護研究会および前日セミナーにご参加頂きありがとうございました。

全国より多くの皆様方にご参加頂き、盛会に会を終えることができました。本当にありがとうございました。

 

 さて、今回の前日セミナーは「血栓回収術 するの〜?しないの〜?どっちなの〜?」をテーマに、お二人の先生にお話を頂きました。始めに、安藤俊一先生(厚生中央病院 ER看護師)より『NIHSSの評価ができる看護師になろう!』についてお話し頂きました。セミナーの中では、安藤先生より提示された症例をNIHSSを使用し評価するトレーニングを行いました。シミュレーションを通して自ら経験する事、継続した学習を行う事で定着率が上がる学びのゴールデンゾーンについてご紹介頂き、学習方法や学び方についての根拠も知ることが出来ました。次に、檮木治先生(人見クリニック副院長 脳神経外科)より『脳神経外科の脳卒中救急』についてお話し頂きました。脳の概念から脳卒中について、解剖から神経学的所見まで幅広くご講義して頂きました。脳卒中の危険因子除去を行うことでリスクを軽減できること、予防医学も大切な治療の1つであることも学びとなりました。

 

 研究会本会では、「倫理で紐解くIVR看護」をメインテーマとし、IVRでの倫理について考える機会とさせて頂きました。教育講演では、中島千春先生(聖路加国際病院)より「倫理の基本的な考え方と臨床への応用〜臨床で感じるジレンマを解決する糸口〜」をテーマにご講演頂きました。倫理と聞くと難しいイメージがありますが、基本的な内容から事例を使用し倫理的視点に合わせた考え方など、多くのことを学びとなりました。特に意思決定能力や、患者の立場に立っての「善」であることを考えるには、対話のプロセスが大事であること、つまり私たちのコミュニケーションのスキルや相手に共感できる態度などが改めて大切であることを学ぶことが出来ました。そして、ワークショップでは「IVR看護の羅針盤」をテーマに、IVRで経験しそうな場面3つの動画を使用し、臨床倫理の4分割表・ナラティブ検討シート・プロコン表と事例に合わせてそれぞれ違うツールを使用し会場の皆様と一緒に考える機会としました。いろいろな人の意見を聞くことで、自分とは違った視点での考え方を聞くことができ視野を広げることができました。

 また、たくさんの演題発表や、もはやシリーズ化?!になりそうな「教えて!そうぢろう先生」でお馴染みの森田荘二郎先生より「知って得する診療報酬」、コーヒーブレイクでの造影剤副作用のシミュレーション動画を使用したミニレクチャーなど盛りだくさんの内容で、倫理の他に現場に帰ってすぐに使える技や工夫について学ぶことができました。

 

次回、IVR看護研究会は20周年を迎えます。

今回は、今までのIVR看護研究会の活動を知ってもらえるよう会場内でIVR看護研究会展を開催しました。今回の学びも合わせ、次回もIVR看護を盛り上げ、IVRを受ける患者さんに四つ葉のクローバーを届けられるよう、この研究会よりIVR看護について発信していきたいと思います。

 

 この度は、参加していただいた皆様、ご協力頂きました富士製薬工業の皆様、展示・広告協賛して頂いた企業の皆様に厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 

           これからも、皆様のそばに・・・IVR看護研究会

 

第19回IVR看護研究会当番世話人

国立がん研究センター中央病院

浅井望美

 

第19回IVR看護研究会前日セミナー

テーマ:血栓回収術するの〜?しないの〜?どっちなの〜?

講師:『NIHSSの評価ができる看護師になろう!院内トレーニングの取り組み』

   厚生中央病院 ER看護師 安藤 俊一先生

   『急性期脳梗塞診断までの神経学的所見の見方と画像診断』

   人見クリニック副院長 脳神経外科 檮木 治先生

 

第19回IVR看護研究会

テーマ:倫理で紐解くIVR看護

概要:教育講演

    「倫理の基本的な考え方と臨床への適応〜臨床で感じるジレンマを解決する糸口〜」

     演者:中島 千春先生(聖路加国際病院 4階西病棟・循環器内科・心臓血管外科外来)

   

ランチョンセミナー

    「教えて!そうぢろう先生〜知って得する診療報酬〜」

     演者:森田 荘二郎(高知医療センター 副院長)

   

演題発表

1.「血管系IVR検査・治療中の環境に関する患者の印象」

旭川医科大学看護学講座   山口 希美 

2.「局所麻酔下で初めて心臓カテーテル検査・治療を受けた思春期の患児の思い」

新潟大学医歯学総合病院  岡田 睦美   

3.「心臓カテーテル検査における検査前介入の取り組み」

東京大学医学部附属病院   山田 絵里  

4.「超選択的動注化学療法を受けた患者とのIVR室での継続的な関わりを振り返る

〜トラベルビーの人間対人間の関係確立までの位相を用いて〜」

大阪国際がんセンター  岸本 千幸  

5.「多職種で取り組む子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術への疼痛コントロール」

                    旭川医科大学病院 光学医療診療部放射線部  鈴木 智美    

6.「病棟看護師とのチーム看護 〜継続看護充実化への取り組み〜」

独立行政法人国立病院機構 北海道医療センター  平川 歩未   

7.「血管撮影室の電子カルテ導入の取り組み 〜術前・術中までの一貫した記録」

市立長浜病院 山田 和幸  

8.「アンジオトレーニングの見直しと今後の課題〜実践的な教育と統一した評価を目指して〜」

社会医療法人 北海道循環器病院   前野 麻紀子  

 

コーヒーブレイクミニレクチャー

「造影剤副作用出現!あなたならどうする?」  

   

ワークショップ

     テーマ:「IVR看護の羅針盤〜あなたなら、どうする?〜」

 

共催:IVR看護研究会・富士製薬工業株式会社

      

賛助企業(機器展示・広告掲載)

 

株式会社 VIPグローバル

株式会社 カネカメディックス

住友ベークライト株式会社

株式会社 東洋羽毛首都圏販売

東レ・メディカル株式会社

株式会社 マエダ

株式会社 ミハマメディカル

株式会社 メディコン

株式会社 八神製作所

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IVR看護研究会は、安全安楽かつ効果的に患者がIVRを受けられるようにIVR看護のあり方を検討する場です。本会はIVRにおける看護の臨床実践能力を高めるため専門知識や技術の習得、研鑽をめざし、チーム医療における看護師の役割を追求し、また、IVR看護師の専門性を確立するため、継続して学習する場、人的交流の場を提供することを目的としています。