思い起こせば、私とIVR看護研究会との出会いは第2回のテーマ「他の病院ではどうやっているの?IVR時の被曝防護と患者ケア」でした。IVRの事が全くわからず日々業務をこなすことだけで精一杯だった私にとって、こんなにもIVR看護について勉強している人がたくさんいるのだと感動して帰った事を覚えています。そこで勢いに乗った私は、第3回テーマ「IVRを受ける患者の看護」で初めての演題発表を行ったのでした。この回では自分達の行っている看護、つまり患者を中心とした看護の提供は間違いではないこと、またその看護ケアに根拠を結び付ける事ができ、ますますIVR看護の楽しさに魅かれて行きました。そして恐れを知らない私は勢いにまかせてIVR看護研究会のプロジェクトメンバーになり、この会の企画や運営に携わり本年度から、歴代の世話人代表(聖路加国際病院放射線科ナースマネージャー飯田正子氏中島佳子氏)からバトンを受け継ぎました。

この12年間あまり、IVRを受ける患者をとりまく環境や私達看護師の環境はどう変化しているのでしょうか?

2008年には日本IVR学会認定IVR看護師が誕生し、2009年のは日本看護協会の認定制度で放射線療法認定看護師が加わりました。放射線療法認定看護師はおもに放射線治療を受ける患者へより質の高い看護を提供する看護師を育成していくわけですが、認定取得のための講義内容の中にはIVRの講義が組み込まれています。看護協会主催の研修でIVRをとりあげるのは今回が初といえます。少しずつではありますが、IVR看護の歴史の中に変化が生まれてきています。また前研究会ではAsiaのIR nurseを迎えてのシンポジウムを繰り広げ、今後の展望を掲げました。

当研究会は参加する皆さまと共に、より日本のIVR看護の発展させ、IVRを受ける患者によりよいチーム医療を提供できる事を願っております。IVR看護研究会への参加が皆さまのエネルギーとなりますよう・・・・

IVR看護研究会代表 浅井望美

国立がん研究センター中央病院

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当会のロゴマークが完成しました。

ピンクの風船と四つ葉のクローバーの意味

このクローバーは、患者・看護師・医師・技師がそれぞれの葉にあたり、患者さんを置き去りにせず一緒にチームでIVRを行うことを意味しています。それぞれの役割をお互いに知りながらチームで協働していくことがIVR成功の鍵となります。それはIVR看護研究会が大事にしている、患者さんを置き去りにせずに、患者さんと共に行うチーム医療の大切さです。この想いが詰まった四つ葉のクローバーを風船に入れて、日本全国に届けよう!IVR看護研究会では、参加されたみなさんの想いも一緒に全国にとばしIVR看護の発展に努めます。

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IVR看護研究会は、安全安楽かつ効果的に患者がIVRを受けられるようにIVR看護のあり方を検討する場です。本会はIVRにおける看護の臨床実践能力を高めるため専門知識や技術の習得、研鑽をめざし、チーム医療における看護師の役割を追求し、また、IVR看護師の専門性を確立するため、継続して学習する場、人的交流の場を提供することを目的としています。