第17回IVR看護研究会終了のご挨拶

この度、第17回IVR看護研究会を開催し、前日セミナー参加者約120名、本会参加者約220名の方々にご参集いただき、無事に終了したことをご報告させていただきます。

今年は晴天にも恵まれ、無事に終えられたことも、ご講演くださいました先生方、ご参加いただいた皆様のおがげと、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

前日セミナーでは、「脳血管血栓回収療法」をテーマに、庄島正明先生からは「歴史とロジックで理解する経皮的血栓除去術」というとても興味深い雑学から各論までお話いただきました。庄島先生が看護師に求めることは「プロであること」というお言葉、とても心に突き刺さりました。

「プロフェッショナル」とは、「考え続け、実践し続けていく人」であると陣田泰子先生がおっしゃっていたことを思い出しました。私は、プロとは相手のニーズを理解し、本当に必要なことは何かということを常に考え続ける人であると思います。そのことを忘れず、日々努力を重ねていきたいと感じています。

そして看護サイドでは、吉中麻美子先生に管理者の立場からスタッフの気持ちを大切にして日々マネジメントをしていることや、後藤恵美子先生からスタッフの立場としてチーム連携に必要なこと、スタッフと先生方との関わりをどの様に持っていくかなどを学ぶことができました。

 

そして、本会では、「IVR NurseのCareer Development」というテーマのもと、教育講演では、日本看護協会のラダー作成に携われた宇都宮明美先生に「IVRにおけるキャリアラダー」についてご講演いただき、キャリアの捉え方、ラダーについてわかりやすく解説していただきました。

キャリアとは何か?そして自分の歩んできたキャリアはどのようなものだったのか?ということを振り返る良い機会となったでしょうか?

 

第2部ではみなさまの日々努力されていることや研究の成果を発表していただきました。

興味のあるものばかりで、とても盛り上がりました。

今回の成果が実践に活かされ、IVR看護の発展に繋がることを願ってやみません。

 

第3部では、「IVRナース道の守破離」と題しまして、ワークショップを開催いたしました。IVRナースのキャリアラダーをわかりやすくみなさまと共有し、自分の歩んできた道、そしてこれから目指すべきビジョンを考えるきっかけとなりましたら幸いです。

また、ワークショップの中で「人間力」というキーワードが上がっていました。

ベナーは、看護実践習熟度を「新人、初心者、一人前、中堅、達人」の5段階で示しています。

これは経験年数によって発達していきますが、必ずしもそれだけではありません。ベナーは、「実践技術が優れているからと言って、エキスパートではない、人格を磨くことや人間関係構築能力があってスキルが発達していく」と言っています。ワークショップでみなさんのお話を伺っていて、人間としての本質的な部分、人として尊敬できる、魅力的であるということの大切さを改めて考えることができ、私も「人間力」を高めていきたいと感じることができました。

 

さらに、今回はIVRナースのためのクリニカルラダー実践例を作成し新聞を発行させていただきました。

ぜひみなさまの現場でご活用いただき、ご意見ご感想を寄せていただければと考えております。

 

最後に、ご支援、ご協力いただきました皆様、サポートメンバーとしてご活躍いただいた皆様、

そしてご参加いただいた皆様に重ねて厚く御礼申し上げます。

 

では、来年またお会いしましょう。

17回IVR看護研究会当番世話人

東京大学医学部附属病院 中谷春美

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IVR看護研究会は、安全安楽かつ効果的に患者がIVRを受けられるようにIVR看護のあり方を検討する場です。本会はIVRにおける看護の臨床実践能力を高めるため専門知識や技術の習得、研鑽をめざし、チーム医療における看護師の役割を追求し、また、IVR看護師の専門性を確立するため、継続して学習する場、人的交流の場を提供することを目的としています。